【2025年版】宅建士の年収はいくら?職種・地域・企業規模で徹底比較!

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新人くん

宅建士って、実際どのくらい稼げるんですか?

そんな疑問を持つ方、多いと思います。

ネット上には「宅建士は年収800万!」という話もあれば、「実際は300万台」という声もありますよね。
結論から言うと、宅建士の年収は職種と環境次第で100万円以上差が出るのが現実です。

この記事では、現役の不動産営業マンである私・タクが、
「賃貸・売買・管理」の職種別年収データから、
企業規模・地域格差・年収アップの具体策までを、一次データに基づいて徹底解説します。

宅建を「持ってるだけ」で終わらせたくない方は、ぜひ最後まで読んでください。

この記事を書いた人

・宅地建物取引士(国家資格)
・不動産賃貸営業歴6年
・毎月平均 40~50件の契約実績
・工場→不動産業界→入社2年目で宅建取得

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目次

不動産業界の職種別に見る宅建士の年収差

不動産業界の職種別に見る宅建士の年収差について解説します。

同じ「不動産営業」でも、賃貸・売買・管理では給与体系がまったく異なります。 それぞれの特徴を整理していきましょう。

①賃貸営業の年収と歩合の仕組み

賃貸営業の平均年収は【420〜550万円】ほどです。 未経験スタートが多く、固定給に小規模な歩合が上乗せされる形が一般的です。

特徴を整理すると以下の通りです。

  • ・基本給は22〜27万円程度(固定+小歩合)
  • ・歩合率は1〜5%が中心(1件ごと数千円〜数万円)
  • ・20代でも営業力次第で年収500万円に届くケースあり
  • ・宅建手当は月5,000〜10,000円が相場
  • ・繁忙期(1〜3月)は残業と成果が直結

賃貸営業は「数を取る」仕事です。 契約単価は低いものの、1ヶ月に数十件の契約を積むと歩合で大きな差が生まれます。

一方で、平均退職年齢が早めなのも特徴。 営業ノルマが厳しく、30代以降は売買部門や管理部門にキャリアチェンジする人が多い傾向です。

賃貸営業は、営業力の基礎を学びながら経験を積む「入口ポジション」といえます。

②売買営業の年収と高収入のカラクリ

売買営業は、不動産営業の中で最も高収入を狙いやすい職種です。 平均年収は【550〜800万円】、大手企業では1,000万円超も珍しくありません。

報酬構造は以下の通りです。

項目内容相場感
基本給25〜35万円固定給+営業歩合
歩合率売上の3〜10%が多い大型契約では数十万円の歩合も
平均年収550〜800万円上位層は1,000万円超
宅建手当10,000〜30,000円営業評価に加算されるケースも

高収入の仕組みは「契約単価」と「歩合率」の組み合わせです。 マンション・土地・投資用不動産など、1件ごとの単価が高く、1契約で報酬が数万円〜数十万円入ることもあります。

ただし、高収入の裏にはリスクもあります。

  • 成約件数が減ると一気に年収が落ちる
  • 景気や金利の影響を受けやすい
  • 残業・休日対応が多く、労働時間は長め

結果がすべての世界ですが、努力次第で「年収1,000万円」を現実にできるのも売買営業の魅力です。

③管理業務の年収と安定性

管理業務の平均年収は【400〜500万円】です。 安定志向が強く、固定給比率が高い職種です。

仕事内容と特徴をまとめます。

項目内容
主な業務入居者対応、物件巡回、修繕手配、契約更新など
給与構成固定給中心(歩合なし)
年収レンジ400〜500万円
宅建手当5,000〜15,000円
勤務スタイル土日休みが多くワークライフバランス良好

賃貸・売買に比べて競争は穏やかで、女性比率も高め。 長期的に働ける環境を重視する人には向いています。

ただし、年収を上げるには役職昇進や資格取得(管理業務主任者・マンション管理士など)が必須。 数字で成果を出すよりも、信頼と対応品質で評価される職種です。

④職種別の年収比較表(2025年データ)

職種平均年収(万円)歩合率特徴
賃貸営業420〜5501〜5%件数重視/若手中心
売買営業550〜800(上位1,000)3〜10%高単価取引/成果次第
管理営業400〜500なし(固定給)安定志向/長期雇用型

同じ「不動産営業」でも、収入構造はまったく違います。 高収入を目指すなら「売買営業」、安定を重視するなら「管理業務」。 経験を積む入口としては「賃貸営業」が最適です。

新人くん

やっぱり売買が一番稼げるんですね!

タク

そう。でも“売買で稼ぐ=数字の波が激しい”ってことも忘れちゃダメだよ。

地域と企業規模で変わる宅建士の年収

地域と企業規模で変わる宅建士の年収について解説します。

宅建士・不動産営業の年収は、「働く場所」と「会社の規模」で大きく変わります。 特に都市部は物件単価が高く、歩合給が伸びやすいため、地方との格差は想像以上に大きいです。

①都市部と地方の年収差(東京・大阪・地方)

まずは地域別の平均年収を見てみましょう。

地域平均年収(万円)特徴
東京都610.5契約単価・物件価格ともに高水準。歩合給が大きい。
神奈川県631.4ディベロッパー・マンション販売職が多い。
愛知県607.3住宅メーカー系が強く、年収水準が高い。
大阪府610.1商業用・投資用物件が多く、高歩合傾向。
福岡県538.2中堅企業が多く、年収は中位帯。
宮崎県393.9地方格差が顕著。賃貸・管理業務中心。

都市部と地方の差は、最大で【約240万円】。 特に「物件価格×歩合率」の構造がそのまま地域格差に反映されます。

地方では1件あたりの仲介手数料が小さいため、契約数を増やさない限り都市部の収入水準には届きにくいです。

新人くん

地方だと、年収上げるのは難しいんですか?

タク

いや、戦い方を変えれば全然いけるよ。後で話すけど、地方でも方法はある。

②大手企業と中小企業の違い

次に、企業規模ごとの年収差を比較してみましょう。

企業規模平均年収(万円)給与形態特徴
大手企業(1000人以上)661.7固定給+賞与+歩合安定+高歩合。研修・福利厚生が充実。
中堅企業(100〜999人)550.4固定給+歩合(変動型)成果次第で大手を超える可能性も。
中小企業(10〜99人)521.7固定給中心+個別インセンティブ昇給スピードは早いが、賞与が少なめ。

大手は給与水準が高く、福利厚生も安定していますが、昇給スピードは緩やかです。 中小企業は個人裁量が大きく、結果次第で昇給・昇進が早い特徴があります。

また、「歩合率」だけで見ると、実は中小企業のほうが高設定な場合が多いです。

  • ・大手:歩合率1〜3%(契約単価は高い)
  • ・中小:歩合率5〜10%(契約単価は低い)

つまり、大手は「物件単価×件数」で勝負し、中小は「歩合率×スピード」で勝負する構造です。

③地方で年収を上げるための戦略

地方在住の不動産営業マンでも、やり方次第で年収を上げることは十分可能です。 ポイントは「単価」「スキル」「転職戦略」の3つです。

  • ①高単価エリア・商圏を狙う(例:駅近・新築・法人契約)
  • ②副業・投資・資格活用で収入源を分散する
  • ③歩合率の高い会社に転職する
  • ④宅建士+αの資格(FP・賃貸不動産経営管理士など)を取得
  • ⑤「紹介営業」など固定客化で契約効率を上げる

特に、地方で強い営業マンは「地域の人脈形成」「紹介ループ作り」が上手いです。 大手のような集客資本がなくても、信頼と継続契約で安定した歩合を生み出せます。

地方企業で働くなら、「売上件数」よりも「顧客継続率」を意識した方が年収が安定します。

新人くん

東京に行かなくても、年収上げられるってことですか?

タク

そう。大事なのは場所じゃなくて、“単価と仕組み”を理解して動くことだよ。

宅建士の年収を決める要素5つ

宅建士の年収を決める要素5つについて解説します。

宅建士の収入は、「努力だけ」ではなく「構造」で決まります。 給与の内訳を分解してみると、どこを伸ばせば収入が上がるのかが見えてきます。

①基本給+歩合+宅建手当の構造

まずは、宅建士(営業職)の給与構造を整理しましょう。

項目内容相場感
基本給月給制(固定)22〜30万円
歩合給(インセンティブ)契約・売上成果に応じて支給売上の3〜10%前後
資格手当宅建士登録による固定支給5,000〜30,000円/月
賞与年2回(業績連動)40〜100万円程度

つまり、不動産営業の給与構成は「固定+変動」のハイブリッド型です。

新人くん

歩合ってそんなに幅あるんですね!

タク

そう。歩合率は低くても、契約単価が高ければ一気に跳ね上がるんだよ。

宅建士は資格手当で月給が上がるだけでなく、 “契約を自分で完結できる=歩合も取りやすい”という構造を持っています。

②営業実績と契約件数の影響

年収を最も左右するのは、営業実績です。 歩合給がある以上、契約件数・単価・粗利率の3点がカギになります。

評価指標内容収入への影響
契約件数月間・年間の取引数件数が増えると歩合の絶対額が増える
平均単価1契約あたりの売上金額売買>賃貸の順に収益率が高い
利益率粗利や手数料率投資・法人案件は利益率が高い

成果を出す営業は、この「単価×件数×利益率」を最適化するのがうまいです。

  • ・件数重視型:賃貸営業(スピード勝負)
  • ・単価重視型:売買営業(大型契約中心)
  • ・継続重視型:管理営業(長期契約で安定)

会社によっては、月間契約5件を超えると歩合率が上がる「ステップ制」を採用している場合もあります。

営業成績は「努力+運+環境」で決まる部分もありますが、 “契約の質”を上げることで安定した高収入を狙うことができます。

③経験年数・役職による昇給モデル

経験を積むことで、固定給と役職手当が上がります。 以下は、不動産営業の一般的な昇給モデルです。

キャリアステージ平均年収(万円)特徴
入社1〜2年目(新人)350〜450固定給中心/契約補助がメイン
3〜5年目(中堅)450〜600個人契約メイン/歩合比率上昇
主任・リーダー職600〜700店舗責任者補佐/後輩指導
店長・課長クラス700〜900チーム成果連動ボーナスあり

昇給は“年功”よりも“実績”ベース。 つまり「契約実績+資格+リーダーシップ」で早期昇進が可能です。

特に宅建士資格を持っていると、主任職への昇格が早まる傾向があります。

④独立・フルコミッション型の働き方

最近では「フルコミッション型(完全歩合)」で働く宅建士も増えています。 平均年収は【700〜1,000万円】以上。ただしリスクも大きい働き方です。

  • ・基本給なし/契約ごとに報酬(30〜50%の高歩合)
  • ・契約がゼロなら収入ゼロ
  • ・自由度が高い反面、確定申告・経費管理が必要
  • ・独立開業に近いスタイル

自分の顧客基盤を持つ中堅営業マンが、収益を最大化するために選ぶケースが多いです。

新人くん

完全歩合って、怖くないですか?

タク

安定はないけど、自由と裁量は大きい。営業に自信がある人には向いてる働き方だよ。

⑤業界トレンドと景気変動の影響

宅建士の年収は、景気・金利・不動産市況の影響を受けます。 ここ数年は物件価格の上昇で平均年収が上がっていますが、 金利上昇局面では売買契約数が減る傾向にあります。

  • ・金利上昇→購入控えで売買減少
  • ・賃貸需要増→賃貸営業・管理業務は安定
  • ・地方圏は人口減→新築販売が鈍化傾向
  • ・中古市場・リノベ案件→今後の成長領域

つまり、宅建士の収入を安定させるには「市場トレンドを読む力」が欠かせません。

住宅価格・金利・エリア人口動態を意識して動ける人は、景気に左右されず高収入を維持できます。

宅建士が年収を上げるための具体的なステップ5つ

宅建士が年収を上げるための具体的なステップ5つを紹介します。

年収アップを狙うには、「会社を変える」か「自分を変える」かの二択です。 どちらにしても、行動しない限り年収は上がりません。 ここでは、再現性の高い5つのステップを紹介します。

①転職で待遇を上げる

最も確実に年収を上げる手段は「転職」です。 不動産業界では、同じ経験でも会社によって年収差が100万円以上出ることも珍しくありません。

具体的に、転職で年収を上げるコツは以下の通りです。

  • ・歩合率・インセンティブ制度を確認する
  • ・平均単価の高い商材(売買・投資)に挑戦する
  • ・宅建士登録を活かせるポジションを選ぶ
  • ・転職エージェント経由で条件交渉をする

特に、「転職=給与交渉のチャンス」です。 在籍中よりも転職タイミングのほうが待遇改善を引き出しやすいのが特徴。

タク

同じ会社に残る努力より、いい会社に移る努力のほうがコスパ高いときもあるんだ。

職種転職後の年収UP幅(平均)
賃貸営業 → 売買営業+120〜200万円
管理業務 → 売買営業+150〜250万円
中小企業 → 大手仲介会社+80〜150万円

②資格+α(ダブルライセンス)で差をつける

宅建士の資格を活かすなら、もう1つの資格を組み合わせるのが有効です。 資格の掛け算で「昇進」「管理職登用」「独立準備」に繋がります。

おすすめのダブルライセンスは以下の通りです。

組み合わせ資格効果年収UP目安
賃貸不動産経営管理士管理会社・PM業務に強い+20〜40万円
FP(ファイナンシャルプランナー)顧客提案の幅が広がる+30〜50万円
マンション管理士管理部門での昇進に有利+30万円前後
不動産鑑定士・建築士法人案件・査定に対応可+100万円以上
新人くん

やっぱり資格って強いんですね!

タク

そう。宅建+αを持ってる人は、社内でも扱いがまったく違うよ。

③営業スキルを磨く

資格よりも即効性があるのが「営業スキルの向上」です。 成果が直接歩合に反映される以上、営業力=収入そのものです。

収入を伸ばす営業スキルは主に3つです。

  • ・ヒアリング力(顧客の本音を引き出す)
  • ・クロージング力(背中を押す説明ができる)
  • ・リピート獲得力(紹介・再契約につなげる)

スキルを磨くコツは「数字の分析」と「ロープレ習慣」。 トップ営業ほど、自分の契約率や追客率を数値で管理しています。

また、営業スキルを磨くなら以下の研修や書籍もおすすめです。

  • ・『営業の魔法』(著:中村信仁)
  • ・『7つの習慣』(著:スティーブン・R・コヴィー)
  • ・社内ロールプレイ研修/模擬契約練習

営業スキルは経験年数ではなく「行動量と分析力」で伸びます。

④歩合率の高い企業を選ぶ

不動産営業の収入は「会社の歩合設定」でほぼ決まります。 転職やキャリアチェンジの際は、必ず歩合制度を確認しておくべきです。

歩合率平均年収(目安)主な特徴
1〜3%400〜550万円大手仲介・安定志向
4〜7%550〜750万円中堅企業・バランス型
8〜12%700〜1,000万円成果主義・フルコミ型企業

「歩合率が高い=リスクも高い」ですが、 結果を出せる人にとっては一番の年収ブースターです。

新人くん

会社選びでそんなに変わるんですか?

タク

めちゃくちゃ変わる。歩合1%違うだけで、年収100万円変わることもあるよ。

⑤独立・副業で収入を増やす

宅建士資格を持っているなら、副業や独立も視野に入ります。 法律的にも宅建業免許を取得すれば、個人事業主として開業できます。

主な収入の作り方は次の通りです。

  • ・個人仲介業(知人紹介・小規模物件)
  • ・不動産コンサルティング(査定・売却サポート)
  • ・賃貸経営(自主管理・サブリース)
  • ・SNS・YouTubeで情報発信(副収益化)

特に、SNS経由の集客で「月5〜10万円」を作る営業マンも増えています。 副業禁止企業でなければ、個人ブランディングは十分有効な戦略です。

副業・独立はリスクも伴いますが、 「会社に頼らないキャリア」を築く手段として非常に強力です。

タク

資格がある人ほど、会社外でも稼げる。宅建士は“収益化できる国家資格”なんだよ。

まとめ|宅建士の年収を上げるカギは“環境選びと継続”

年収アップの要素該当章へのリンク
職種による年収差(賃貸・売買・管理)第2章 賃貸営業の年収と歩合の仕組み
地域・企業規模による年収差第3章 都市部と地方の年収差
給与構造(基本給・歩合・手当)第4章 基本給+歩合+宅建手当の構造
実績・キャリア・市場の影響第4章 営業実績と契約件数の影響
年収を上げる具体的ステップ第5章 転職で待遇を上げる

宅建士の年収は、資格そのものより「環境選び」と「継続力」で決まります。 どの企業で、どんな働き方をするか。 そして、どれだけ継続して成果を積み重ねられるか。

賃貸営業なら「件数」、売買営業なら「単価」、管理業務なら「安定と信頼」。 自分の得意分野を見つけて磨いていけば、年収は確実に上がっていきます。

新人くん

タクさん、不動産って結局“根性”の世界ですか?

タク

いや、根性だけじゃダメ。継続して数字を作る“仕組み”を作った人が勝つんだ。

宅建士という資格は、スタートラインです。 環境を選び、スキルを磨き、正しい努力を続ければ、 誰でも「年収800万円超え」を現実にできます。

この記事を読んで「今の環境じゃ厳しいな」と感じた方は、 まずは転職サイトやエージェントで市場を見てみてください。 自分の価値を知ることが、年収を上げる第一歩です。

出典:厚生労働省「令和5年 賃金構造基本統計調査」/Indeedキャリアガイド(2025年4月)/アガルート「宅建士の手当相場」

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この記事を書いた人

・宅地建物取引(国家資格)
・不動産賃貸営業歴6年
・月間平均 40~50件の契約実績
・工場勤務 → 不動産業界へ → 入社2年目で宅建取得

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